スノーランタン
北海道大学低温科学研究所の有志は、毎年、北大構内道路沿い300 m(低温研から北十八条門付近まで)にスノーランタン(雪でつくった風防にろうそく入れる)を並べています。今年は2月14日にスノーランタンをしました。
作り方は、簡単です。
1.バケツやゴミ箱の真ん中にコーヒー豆の空き缶や一升瓶などを置く、
2.雪を詰める。
3.空き缶を抜いて、地面の上にひっくり返す。
4.中にロウソクを入れて火をつける。
5.これをみんなでひたすら並べます。毎年300個以上並べています。
缶の上下の底を抜いておいて、雪を詰めた後でバケツの真ん中に缶を刺し、真ん中の雪を繰り抜くと、さらに綺麗な形のランタンができます。スノーランタンを始めた秋田谷英次 先生(元北大低温科学研所長)は以下のようにおっしゃってます。「バケツではなく100円ショップの小さな屑入れで作ると、ランタンが肉薄になり、明かりが透過しやすくなる。氷点下ではろうそくの熱でランタンが内側から融け、やがて凍るので次第に氷になり透明になる。また、スノーランタンの壁に模様を描いてもきれいである。」

大量に作る時、コストの中心になるのは、ロウソクです。いつもは灯明用の細長いものを使っているのですが、2,3時間燃焼するものは結構高いのです。上の写真のロウソクは燃焼時間4時間。ネットで1000個で5500円だったので大喜びで買ったのですが、落とし穴がありました。低温の野外で使うと熱が蝋に行き渡らなくて、上の写真、真中のように中心だけ溶けて1時間持たないのです。仕方が無いので下の写真のように2個つなげて見たのですが、結構時間がかかるので100個作ったらすっかり嫌になりました。低温研の周りには2個繋げたものを使い、それ以外は1個だけのものを使いました。2個繋げたものは上の写真、右のように上段の蝋がよく溶けるので4時間以上持ったようです。来年は協力して2個繋げたものをたくさん作りましょう。
低温研スノーランタンの様子は2009年1月30日と2011年1月22日の北海道新聞、札幌圏に取り上げられました。http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/269908.html
取材で「スノーランタンのはじまり」を聞かれたのですが、長年引き継がれている間に曖昧になり、実はよく知りません。そこで「スノーランタンのはじまり」を調べ、秋田谷先生に確認しました。
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スノーランタンのはじまり
1986年
下川町でアイスキャンドルが始まった。
下川町アイスキャンドルのはじまり(「ふるさとのヒミツ」をクリック)
1988年
札幌市の市民グループ「雪を考える会」が設立された。唯一の雪氷学者であった秋田谷英次 北大低温研教授(当時)が代表になった。
1989年2月
国営滝野すずらん丘陵公園で「雪を考える会 第1回雪中キャンプ」が行われた。この際にアイスキャンドルを試作したが、札幌の寒さでは一晩で十分な厚さに凍らない事がわかった。そこで雪を利用する事を考え以下の3つを試した。
1.しまり雪を厚さ3cm、雪ベラくらいの大きさの板状に切り出す。これを組み合わせて箱形、家型を作る。
2.あまり硬くない雪にコーヒーの空き缶で縦の穴を開け、周りの雪を切り取る。四角形、六角形、8角形などの短い雪柱の中央に丸い穴が空いた形。
3. プラスチックのくず入れの中央に1升瓶をたて、周りに雪を詰めてから、1升瓶を抜き、逆さまにして雪を取り出す。
「雪さえあれば、1つ数分で手軽に誰でも作れる」という利点から3が採用された。故 福沢卓也 北大低温研助手(当時、北大大学院生)がスノーランタンと命名した。
1989年4月
名寄市は北海道の戦略プロジェクトである「利雪・親雪プログラム」モデル都市に指定された。
名寄市スノーランタンの歩み
1990年頃
秋田谷先生が低温研スノーランタンを始めた。当時はシングル・ベルの会と称し、クリスマスに相手のいない学生たちと秋田谷先生が一緒になってスノーランタンを作った。その後、尾関俊浩氏 (現 北海道教育大学札幌校准教授)が低温研スノーランタンを続け、現在まで引き継がれている
1993年
名寄市で日本雪氷学会北海道支部地方懇話会が開かれた。秋田谷先生が懇親会会場の外にスノーランタンを沢山作り紹介した。名寄市では平成6年(1994年)から現在までスノーランタンが続けられている。
秋田谷先生は「歌登青年の山グループ」、「小樽雪あかりの路実行委員会」、「登別商工会議所青年部」にもスノーランタンを紹介した。「小樽雪あかりの路」では現在までスノーランタンが続けられている。
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スノーランタンに関する書籍
「雪と遊ぶ本」
平成4年、雪を考える会編著、雪センター発行
「遊雪事典」
平成7年、 雪を考える会編著、国土庁発行
*自分のための備忘録。 Olympus E-520で暗い所で写真を撮って、背面液晶で確認すると明るく見えるが、パソコンで確認すると、どアンダーになっている。
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